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ワキ汗の新しい薬が出ました

[2022.05.26]

こんにちは。院長の牧野です。

だんだん暑くなってきてワキ汗の季節になってきました。ワキ汗が気になっている方はいらっしゃいませんでしょうか。意外と気になっている方は多いようで、たまたまクリニックにいた知人二人に今回の薬の話をすると、二人ともワキ汗に困っていたらしく二人だけでワキ汗話で10分間ほど盛り上がっていました。

ワキ汗が多く出る病気のことを腋窩多汗症(えきかたかんしょう)といいます。原発性腋窩多汗症は、ホルモンや神経の異常など、何らかの原因があって汗が出る続発性腋窩多汗症とは異なり、原因となる病気がないのに起こる状態をいいます。外来にも汗や匂いが気になって、人前に出られないなど相談を受けることがあります。

これまでエクロックゲル®という、日本初の保険適用の原発性腋窩多汗症用外用剤がありました。今回紹介する5月23日に発売されたラピフォートワイプ®は、1日1回、1包に封入されている不織布1枚(お弁当についている「おてふき」をイメージするとわかりやすいと思います)を用いて、薬液を両脇に塗布することで効果を発揮します。薬の成分が、汗腺細胞のムスカリンM3受容体に結合し、アセチルコリンの作用を阻害すること(抗コリン作用といいます)で発汗を抑制します。

注意点としては、ワキにしか使えないことで、手のひらには使えません。手についた薬が目についたりすると、抗コリン作用によって眼の調節障害(まぶしい、霧がかかったような見え方)があらわれることがあるからです。なので、薬を使ったあとは、すぐに手を洗って薬を落として下さい。

9歳以上で使用可能で、保険適応です。新医薬品のため2023年4月末までは、1回で最大14日分(14枚)までの処方になります。お薬の値段は3割負担の方で14回分で1100円です(初診再診料は別途必要です)。

ワキ汗が気になる方は是非ご相談下さい。

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