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乳児血管腫(いちご状血管腫)

イチゴを半分にして皮膚に置いたような外観から、以前は「いちご状血管腫」と呼ばれていました。皮膚の深い部分にできると外観が「いちご状」ではないため、最近は乳児血管腫と呼んでいます。

女児が男児の3~5倍多く、乳児の1%にみられます。未熟な血管内皮細胞が増殖し、生後3~4週から6~7ヶ月までに増大します。その後数年で柔らかい瘢痕を残して自然退縮します。

治療は、基本的に経過観察ですが、以下の場合は早期治療が望まれます。

・急激に大きくなってきたもの

・眼に近く視野障害を起こすもの

・鼻、口など呼吸や食事の妨げや発達に障害を及ぼすもの

・耳に近く耳をふさいだり、変形をきたすもの

・肛門付近で肛門を閉塞するもの

・出血しやすいもの、ただれやすいもの、など

治療にはレーザー治療と薬による治療があります。

レーザー治療がない頃は、自然治療を待つことが多かったのですが、レーザー治療が出現してからは自然消退後に瘢痕を残すため整容的な点からも積極的に治療するようになってきています。さらに、2008年に心臓の病気に使われていた薬であるプロプラノロールが、たまたま乳児血管腫を小さくする作用がわかってから、日本では2016年から薬による治療ができるようになり第1選択となってきています。もともと血圧を下げたり、心拍数を減らしたりする薬のため低血圧を生じたり、低血糖を生じる副作用があるため治療開始時は入院が望ましいようです。

当院では、治療が必要と判断した場合、乳児血管腫診療施設である金沢大学附属病院に紹介いたします。

どうぞご遠慮なくご相談ください。

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